私が今回の旅で絶対に訪れたかったパブが「ジョンスノー」
現地の人や若者にも大人気のこのパブに、実は2つの壮大な歴史があるんです。
- 所在地 39 Broadwick St, Soho, London W1F 9QJ イギリス
- 営業時間 12時〜
- 価格設定 リーズナブル
ジョンスノーはコレラの感染拡大を防いだ医師
ジョンスノーは1850年代に「ロンドンで大流行したコレラの感染源が井戸水である」と突き止めた医師なんです。
1850年代にロンドンでコレラが大流行した際、コレラの感染経路は不明であった(空気感染すると考えられていた)。
当時は効果的な治療法がなく致死率は75%もありました。
ジョンは患者の家を訪ね、話を聞いては地図にマッピングしていくという調査を続け、井戸水がコレラの感染拡大の原因であると推測しました。
そして、感染源の井戸のポンプのハンドルを外して井戸を使えなくしたことで、コレラの感染拡大を防いだのです。
このことから、ジョンスノーは「疫学の父」とも呼ばれ、医療界や特に感染症疫学の分野では超有名な人物である。
このパブはジョンスノーという名前は、その井戸ポンプが当時このパブの近くにあったからことにちなんでいます。
そして、その井戸ポンプのレプリカがパブ前に保存されています(ポンプの奥に見えるのがパブ・ジョンスノーです)
*街の変遷とともに当時の場所から少し移動されてます。
パブ内の壁には所狭しとジョンスノーの写真や描写した図などが飾られています(2階にもびっしりと展示されています)
昔の階級社会の名残が残っている伝統的なパブ
イギリスは歴史的に階級社会であり、それが少しずつ形を変えながら今も残っています。
イギリスの階級の歴史について
イギリスの歴史的な階級としては、地主・貴族を中心とする上流階級、専門職などの中流階級、そして労働者階級に大別されています。
また、個々の階級内においても上層・下層の区別が存在すると言われています。
この階級は、文化、職業、生活スタイル、本人と周囲による認識によって決まるものなので、例えば叙勲を受けたからといって上流階級の一員とみなされないのが普通だそうである。
階級による不公平感は無い訳ではないが、必ずしも 階級=差別 の構造ではなく、年収や職種、趣味、話題などが共通した人々がお互いに過ごしやすくするための、すみ分けのような文化の要素が強いと言われています。
現在では、必ずしも階級が経済力を反映してはいない現状(逆転現象)もあるそうである。
このような歴史があり、昔はパブですら、店内が仕切板で階級ごとに楽しむ場所が区別されていました。
当然、入口も階級ごとに分けられていました。
このジョン・スノーは、その名残を十分に味わうことができる珍しいパブなんです。
青矢印が仕切板です。また、仕切板の左右に入り口が別々にあります。
仕切板の下の方はしゃがめば通過できるので、記念にぜひビールを片手に通り抜けて見てはどうでしょうか?
うまくできてカウンターはパブの真ん中にあり、どの階級のサロンからもオーダーができるようになっていました。
まとめ
私が行った日が土曜だったため混雑してますが、店員に聞くと平日なら空いていて落ち着いていると話されてました。
新型コロナ感染症が終息し、ロンドン旅行に行く機会には、寄ってみてはどうでしょうか?
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